新宿や渋谷に出るのに副都心線を使うと、練馬駅から分岐して、今まで一度も降りたことがない駅を通るようになった。
新桜台、小竹向原、千川、要町の4駅だ。
要町に週一で寿司を出すラーメン屋があると聞き、途中下車してみた。
寂れかかった商店街の入り口にある、「ラーメン都」という店だ。
元々寿司職人だった店主がラーメン店に転進し、毎週一回だけ昔の腕を振るうのだが、店の前まで来ると、残念ながらこの日はラーメン営業日だった。

夜は居酒屋、毎週水曜は寿司屋と書いてある。
店内をのぞくと店主らしき人物はかなり高齢だが、なかなかお茶目な爺様だ。
ここでラーメンを食べてもいいのだが、初めての商店街なので、少し奥まで探検することにした。

要町は池袋西口から歩いて、山手通りを越えた辺りの地名だ。
千川駅の住所も要町なので、一つの町内に二つも駅を抱える贅沢な町なのだが、大商業地区の池袋に隣接しているから、商店街の生き残りは厳しそうだ。
人気の無い通りに、むなしく大売出しの幟がはためいている。

なんだか美味そうなうどん屋「うれし野」を発見したが、ここはスルーした。

路地の奥も歩いてみると、良さそうなパン屋が見つかる。

名前だけは聞いたことがあった「こんがりパンや」だ。
残念ながら定休日なので、中をのぞくことはできない。

結局また駅方向に引き返し、スパゲッティ専門店Perfavore(ペルファボーレ)に入る。

先客は全員女性だけなので、オジサンは少々気後れするが、嬉しいような気持ちも当然ある。

ベーコンのペペロンチーノをオーダーした。

サラダを食べながら目の前の調理を見ると、ミートソースもペペロンチーノもフライパンで焼いている。
炒めスパゲッティってやつだ。
が、フライパンごと供されたのには驚いた。

時々鉄板やフライパンごと出す店を見かけるが、私はあまり好きではない。
調理器具と食器は、それぞれの用途に合わせてデザインされているのだから、やはり皿で食べたいのだ。
熱が冷めにくいという利点は、熱を通しすぎて硬くなる危険性もある。

なんて能書きを言ったが、たっぷりのニンニクがカリカリになって美味い。
結局私はこんなジャンク味が好きなのだった。
「Perfavore ペルファボーレ」 豊島区要町1-18-12
03-3959-3970
- 関連記事
-