2005.09.25 Sun
シェフ不在のオーベルジュ(リス・ブラン)
この夜のディナーは結構期待していた。
予約時間の7時にはすっかり日も暮れて、念のためにジャケットを着用して隣接した「リス・ブラン」に出かける。

無人のレセプションでしばらく待つが、誰も出てくる気配が無い。
しびれを切らして勝手に店内に入る。

テーブルは我々の一卓を残してすべて埋まっている。
他の客は6時頃から食事を始めているようだ。
全員思いっきりカジュアルな服装だから、我々が浮いてしまった。
10卓のテーブルを二人の店員で回して、バタバタ忙しそうにしているので、料理の説明を求めるような状態ではない。
とりあえず食前酒で間を持たせた。

予約していたのは7,350円のシェフおまかせコースなので、まかせた以上選択の余地はないが、この日どんな料理が出るのかサッパリ判らない。
しばらく待つと、穴子、メロン、フォアグラを重ね、バルサミコのソースを添えた小さな一品からスタートした。

ちょっと微妙な料理だが、一品ではまだ判断できない。
料理の内容を聞いてワインを選ぼうと店長らしき男性に聞くが、説明が要領を得ない。
どうやらおまかせコースの内容をまったく把握していないようだ。
仕方が無いから妻に任せ、ブルゴーニュのピノ・ノワールを選択。

二品目は帆立貝と子柱のクリームソース。

これが盛り付けは美しくないし、ソースも深みがないし、素材の鮮度が感じられない悲しい一品だった。
前途多難かもしれないぞ。
地元栃木の食材を生かした料理と聞いていたが、穴子に帆立に鯛かよ。
かなりハイピッチで料理が供されるので、この時点で食べ終わった先客も出始め、店内は半分ほどに減ってきた。

せっかく泊まって料理を楽しむのだから、ワインを二本は空けるつもりで来たのだが、まだ最初のボトルが半分も無くならない状態だ。
と、ここでやっと地元栃木牛のステーキが供される。
もう少し違う肉料理を期待していたのだが、かなりシンプルな見た目のステーキが出たので、この日は音羽シェフどころかスーシェフも不在なのではと思う。
シェフが居ないのに「シェフおまかせコース」を頼んでしまった私達の場合は、いったい誰にまかせたのだろう?

肉の旨味を味わうなら、シンプルな調理がいいと自分に言い聞かせてナイフを入れると、これが非常に難航した。
ナイフを間違えたのではないかと思うほど、まさに歯が立たない手強い肉で、悪戦苦闘して三分の一ほどカットしたが、とにかく切れない。
熱が冷めてついに刃が通らなくなり、二人ともギブアップしてしまったのだ。


出されたものは残さない主義の私が、ギブアップしたほどのアッパレな肉とは言え、一応シェフ(もし居るなら)に確認してもらう。
お詫びとしてデザートを一品追加しますとの返答で、出てきたのが梨だ。
梨よりも、美味い肉が食いたかったぞ。

結局最後のデザート盛り合わせも、ファミレス並と言ったらファミレスに失礼な盛り付けと味だった。

ふと気がつくと、まだ8時半というのに我々が最後の客になっている。

宇都宮で数店舗経営しているから、普段は益子にまで手が回らないようだが、これでは栃木県の評判が落ちそうだ。
店舗のオペレーションにも味にも突っ込みどころが多すぎる。
会計時にまたお詫びと言って梅ジャムをもらったが、残した栃木牛の供養になったのだろうか。
「リス・ブラン」 栃木県益子町益子4231
0285-72-0317
全席禁煙
| 益子 | 23:30 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

はじめまして。フォレストイン益子に
来月行こうと予約して、いろいろググっていてこちらにたどり着きました。
私もウエストさん(と呼ばせていただきます)と同様に、部屋をデラックスにしてディナーはリス・ブランでおまかせ(今は8000円です)にしようと思っていたのですが、ウエストさんの記事を読んで再考しています。
今日、レストランに確認したところ、音羽シェフは宇都宮市内の新店舗に常駐で、益子にはほとんどいらっしゃらないとのことでした。
なので、実質的には“名義貸し”みたいなことになっているのかもしれません。
なので、他のカフェなり飲食店で夕飯を食べる方向で検討してみようと思いました。
貴重な情報、ありがとうございました。
| hidari3gou | 2007/09/04 01:44 | URL | ≫ EDIT